B787は運航再開へ、全日空と日航は6月にも

 バッテリートラブルで1月中旬から運航を停止している米ボーイングの最新鋭機「787」が、月内にも運航再開を認められる見通しとなった。米連邦航空局(FAA)が近く再開を承認し、国土交通省も認めるとみられる。これを受け、B787を導入している全日本空輸と日本航空は6月にも運航を再開する。

 ボーイングはトラブルを受けて発熱しても周辺の機器などに影響しないよう設計を見直したほか、4月から試験飛行を行い、FAAとともに安全確認を行ってきた。FAAは試験飛行の結果などを踏まえ、安全性に問題ないと判断。国交省もFAAと協力してボーイングの改善案を審査中で、近く再開を認める方向だ。
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 全日空と日航は今後、改善案に従って機体を改修した後、独自に試験飛行を行うなどして安全性を確認した後、路線復帰させる。国交省は担当者を派遣し、改修が適切に行われたかどうか確認する方針だ。ボーイングはすでに機体を改修する技術スタッフを日本に派遣している。

 B787は、全日空が17機、日航が7機を導入。全日空だけで5月末までに約3600便が欠航を余儀なくされている。運航再開で、両社は繁忙期である夏休みの収益機会の損失を避けられるほか、お盆の帰省客への影響も回避される。運航停止で減少した売上高は、全日空が1月だけで14億円、日航も計5月末までで34億円と比較的軽微だ。

 ただ、米運輸安全委員会(NTSB)と日本の運輸安全委員会は引き続きバッテリートラブルの原因究明にあたる方針で、長期化の様相を呈している。両社はボーイングに損害賠償を請求する方針だが、安全性への不安がつきまとい、顧客離れを招く可能性も否定できない。バッテリーを納めるジーエス・ユアサコーポレーションなどメーカーの打撃も大きく、完全決着には時間がかかりそうだ。

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