<妖怪いちご大福>「谷中霊園からやって来ました」

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口コミで人気を集めている「妖怪いちご大福」=東京都荒川区西日暮里で、清水健二撮影

(毎日新聞)
 名付けて「妖怪いちご大福」。東京都荒川区西日暮里2の和菓子店「江戸うさぎ」が昨年発売したユーモラスな商品が、人気を集めている。きっかけは、店長の横尾文乃さんが描いたお化けのイラスト。試行錯誤するうち「近所の谷中霊園からやって来た妖怪」というコンセプトができた。今では1日に300個が出る売れ筋だ。

東京・日暮里にある和菓子店「江戸うさぎ」を運営する大藤が1月に発売した「妖怪★いちご大福」。つぶらな瞳の妖怪がいちごにかじりついた姿が「キモかわいい!」と、1日に300個売れるヒットとなった。

 「一度、妖怪に見えてしまったらもう止まりませんでした」と、開発した店長兼商品管理部の横尾文乃さんは笑う。「普通のいちご大福では“コンビニの100円でいい”になってしまう。だからといって、全く新しい食感を提案するのは難しい。そこで思わず人が笑ってしまう、インパクトがあるものを出したい」と日頃から考えていたら、“谷中墓地からやってきた妖怪がいちごを食べている”と瞬間的に見えたという。

 そこで、外側の餅生地を幽霊の着物の裾のようにだら~んと伸ばしてみたり、切り込みを入れて大きな口にしてみたり、黒ゴマで目をつけたり。「普通じゃだめなんですか」と反発する職人を説得しつつ、あれこれ試した。

 味にも納得いくまで試行錯誤。生地には女性向けにコラーゲンを練り込んだ。北海道産小豆を使用した“こしあん”といちごと相性がいい“ミルクあん”の2種類。控えめな甘さにたどりついた。

 しかし、社内で試食をしたところ、「見た目が気持ち悪い」と、女子社員も含め全員反対だった。だが、横尾さんは「普通の物と並べ(会社に)内緒で売ってしまえ」と決めたという。その気持ちを「とにかく、お客さまが見た瞬間、わっと驚くのを見たかった」と説明する。

 調査を繰り返してできた商品より、開発者の思いと勢いが勝ることがしばしばある。肩に力が入り過ぎた結果、消費者の気持ちと乖離(かいり)してしまっているのだ。「妖怪★いちご大福」はその逆。横尾さんの“客を驚かせたい”との思いとワクワク感から生まれた商品だ。

 1日15個も売れればと店頭に並べたら、WEB経済誌が取材。その記事がヤフーニュースにも転載された。「あっと言う間に、200件を超える注文が来ました」(横尾さん)と、オンラインショップからブレークした。

 いちごのシーズンが終わり、5月から発売の「妖怪★あんず大福」も順調。だが、横尾さんは、次に“お客さんを驚かせるのは何か”とワクワクしながら思案中だ。

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