コーヒーショップのロイヤル カスタマー

朝から快晴、少し霞んでいますが、エリオットベイの向こうにオリンピック国立公園の山々も見えます。
 
仕事
朝から、毎月、会社の業績予測に使用するシステムの説明会でした。大抵は自分の部屋から電話とPCを使って参加するのですが、今日は会場まで行って説明を聞いてみました。内容はまあ、システムの使い方説明会なのでつまらないです。でも、何人か知り合いのアメリカ人に会場で会えたので、行って良かったというところです。
 
コーヒーショップとロイヤルカスタマー
会社のオフィスビルの1階の社員食堂の一角にエスプレッソバーがあります。前に、甘いものが一杯売っていて、スターバックスのコーヒーを出しているという話をしましたが。ここのオバサン、よく通っているせいか私の飲むもの(グランデ・ノンファット・ラテ)を覚えてくれていつも、サイズしか聞かれません。「今日はグランデ?トール?」それだけです。
 
以前、東京の家の近所のJR中野駅前のスターバックスに出勤前に毎日通っていましたが、そこの店員の方も私の飲みものを覚えていて、私が現れるとすぐさまグランデ・ドリップを注いでくれました。会計はその後、「はい、370円。」「今度、新しい豆がでました。これ少しですけど、豆を差し上げますので飲んでみてください。」
 
また、東京・神楽坂のスタバではオバサンバリスタがいて、常連客がくると「あら、鈴木さん、今日は顔色さえないじゃない。どうしたの。風邪気味?今日はちょっとラテ多めにしといたからね。お大事にねぇ。」と次から次と、常連客を名前で呼びサービスしていました。
 
行きつけのコーヒーショップという感じでまんざら悪い気もしませんね。こういうの。まんまとロイヤル・カスタマーへさせられている感じもしますけど。
 
40年以上前に、アメリカン航空が顧客データ分析をしていて、20%のロイヤル・カスタマーが売り上げの80%を生み出しているのを発見し、今のマイレージ・プログラムの先駆けを世界で始めて導入したという有名な話があります。これはどんなビジネスでも同じですね。つまり、消費者向けの商売でも、法人向けの商売でも。それを真似して今では日本でも、航空会社以外も、会員カードを発行したりポイントをつけたりするようになったんです。そして、沢山乗ってくれるお客様はゴールドやらプラチナ、さらにはグローバルxxxクラブです…てな訳です。
 
でもアメリカン航空がこれを始めたのはかれこれ40年以上前の話です。そんなアメリカン航空をはじめとしたアメリカの航空業界もすっかり今は業績不振であえいでいます。マイレッジプログラムは導入当初はもの珍しさもありドンドン顧客ベースを増加させて囲い込みに一役買いましたが、いったん飽和状態になってしまうと売り上げは安定はしても伸びません。そこで、レンタカーやホテル、カード会社とも提携して、米国内の他社の顧客の奪い合い合戦を20年もやっていた訳です。でも、これは消耗戦ともいえます。消耗戦の限界に気づきはじめ、再びパイの拡大競争に変わり、国際線旅客まで取り込もうということで、ワンワールドやスターアライアンスなどというのを作って世界の顧客囲い込み合戦になったわけです。
 
ただ、ここまで異業種や異なる航空会社の枠を広げてしまうと特定の航空会社やサービスへのロイヤリティーというよりもポイントクラブですね。何だっていいからポイント獲得したいので仕方ないから全日空にのるかとか、日本航空に乗るか、エービスの車借りるかというノリのような気がします。中にはポイントを貯めるのが楽しみで(ゲームのハイスコアのような感覚なんでしょうね。)、決してポイントやマイルを使用しない方もいらっしゃるようで、「私は(俺は)100万マイルも貯まっちゃってさぁ、地球何周しても使いきれないよ。今度、月か火星にでも行けないかなぁ。」(本当は使う気は全くなし….単に自慢したいだけ….)何ていう方もいます。
 
話は戻りますが、マーケティング的にいうとValue Proposition、訴求点がある時期に変わってしまったのでしょうね。スターバックス等のコーヒーショップで提供しているのは「美味しいコーヒー」の他に「店のインテリアや雰囲気、フレンドリーな対応」といったソフトな側面もあると言われます。常連客への対応は、言ってみれば「商品・サービス」をカスタマイズして少し良くして対応しているのに対し(1 x 1マーケティング)、マイレージプログラムのように機械化(マス・マーケティング)されてしまうと訴求点はいつしか、「商品・サービス」から「価格」に変わっていると考えられます。つまりお客様はロイヤルティーではなく価格(ポイントやマイルという割引)がお目当てになるわけです。 
広告